そして6年後の2005年、夢が叶います。
そのとき、周囲の人々に言われたのが、「何でそんなにフルマラソンを走れるほどに元気になったの?」という言葉。
私はとっさに答えていました。
「走れるほどに元気になったのではなく、走ったから元気になった!」
走り始めた当初、1㎞走っただけで倒れていました。
足は震え、胸は苦しく、しばらく立ち上がれませんでした。
ここであきらめたら、これまでと同じ。
6年間、自分で自分で病人扱いしていたことに気づき、
その思い込みが現実を作っていることに気づき、
覚悟を決めて、翌日も走ろうと決意しました。
「もう自分を病人扱いはしない!どんな自分も今がベスト。ここから良くなるだけ。自分ならできる」
そう自分と約束しました。
そこから1日100mずつ積み重ねていき、
1か月後に3㎞、2か月後に7㎞、
3か月後のホノルルマラソンで、42.195㎞を5時間28分で完走することができました。
「10歩、歩けた」「100m走れた」ということが小さな自信になって、それが積み重なっていったときに、1㎞、2㎞になっていく。
そのプロセスで、自分ができるという感覚が体に染みこみ、心に染みこんでいきました。
心がときめいたら、まずは動くこと。元気は、後からついてくる。
「走れるほどに元気になったのではなく、走ったから元気になった!」の言葉に、たくさんのがんサバイバーが走り始めてくれました。
病院で治療中のがん患者さんも、ホノルルマラソンを希望にして治療を乗り切り、実際にホノルルを走って元気になったことを伝えてくれました。
それならば・・・ |